【施工図マニュアル 基礎編05】記号・線種・文字の基本ルール――誰が見ても読める図面にする

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こんにちは!ぜんりょう設備企画です。

第5回は、図面の「ことば」にあたる記号・線種・文字・寸法のルールです。ルールがそろった図面は、初めて見る人でも迷わず読むことができ、施工ミスも防げます。具体的な表記の例とあわせて解説します。

社員
記号や線の種類って、自分が分かればいいんじゃないですか?
前田
前田
施工図は、現場監督や職人さんなど大勢の人が読むんだ。誰が見ても同じように読めることが大切だよ。

記号・線種・表記をそろえると、誰が見ても読める図面になる!

この記事のねらい

施工図は、現場監督や職人さんなど、多くの人が読む図面です。記号や線の意味、寸法の取り方がバラバラだと、読み間違いによる施工ミスにつながります。

線種の使い分けの例

線種主な使い方の例
実線その図面で施工する配管・ダクト・機器の外形
破線天井内・床下など隠れて見えないもの、既設のもの、将来計画のもの
一点鎖線通り芯、中心線
細線建築の下図、寸法線、引出線

※線種の使い方は一例です。現場の凡例や社内ルールがある場合は、そちらに合わせます。

配管の表記の例

表記の要素記入例ポイント
管種SGP、VP、SUS など配管材料を略号で記入
管径50A、100A、φ200 など系統図・設計図と必ず照合する
高さFL+2,650、CH-300 など基準(床・天井など)を明記する
勾配1/100、1/50 など排水管・ドレン管は勾配の向きも示す
ダクトサイズ600×300 など「幅×高さ」の順など、表記の順番をそろえる

※表記の方法は一例です。現場の指定に合わせます。

表記をそろえる手順

FLOW / 表記をそろえる手順

STEP 1
凡例・ルールの確認
STEP 2
記号・線種の設定
STEP 3
作図しながら表記
STEP 4
寸法・文字の整理
STEP 5
凡例との照合
STEP 1凡例と社内ルールを確認する

目的:図面全体で使う記号・表記の基準を決める。

やること

設計図の凡例と、現場の施工図の凡例があるかを確認する
空気調和・衛生工学会の図示記号の規格(SHASE-S 001)なども参考に、使う記号を決める
管種の略号や高さの表記方法(FL基準かCH基準か)を、現場の指定に合わせて決める

現場のコツ:現場ごとに表記の方法が少しずつ違うことがあります。最初に「この現場のルール」を1枚にまとめておくと迷いません。

STEP 2記号・線種を設定する

目的:描くたびに迷わないよう、使う記号と線種を準備する。

やること

よく使う記号(バルブ・継手・器具など)を、ブロックやシンボルとして登録しておく
系統ごとの線種・色・線幅を、レイヤーの設定と合わせて決める

現場のコツ:記号を毎回描くのではなく、登録した部品を使うと、図面全体で表記が自然にそろいます。

社員
管径や高さは、最後にまとめて書けばいいですよね?
前田
前田
あとでまとめると、必ずどこかで書き漏れが出るんだ。描いたらすぐ書く、を習慣にしよう。
STEP 3作図しながら表記を入れる

目的:あとで書き漏れが出ないよう、描いた部分から表記を入れていく。

やること

配管やダクトを描いたら、その場で管種・管径・サイズ・高さを記入する
分岐や曲がりの多い箇所は、表記がどの配管を指すのか分かるよう引出線を使う
勾配が必要な配管には、勾配と流れの向きを記入する

現場のコツ:「あとでまとめて書こう」とすると、必ずどこかで書き漏れが出ます。描いたらすぐ書く、を習慣にしましょう。

社員
寸法は、配管の端から測れば分かりやすいですか?
前田
前田
現場では通り芯や壁から墨出しをするんだ。現場で測れる基準から寸法を入れよう。
STEP 4寸法と文字を整理する

目的:現場で測れて、読みやすい図面にする。

やること

寸法は、通り芯や壁など、現場で実際に測れる基準から記入する
文字が配管や他の文字に重なっていないかを確認し、重なる場合は引出線で空いている場所に移す
文字の向きと大きさを、図面全体でそろえる

現場のコツ:現場では、通り芯や柱・壁から墨出しをします。現場で測れない位置からの寸法は、使えない寸法になってしまいます。

STEP 5凡例と照合する

目的:図面と凡例の内容を一致させる。

やること

図面で使った記号が、すべて凡例に載っているかを確認する
凡例に載っているのに使っていない記号は、整理する
前回の提出から表記ルールが変わっていないかを確認する

現場のコツ:凡例にない記号があると、現場で「これは何?」と問い合わせが来ます。提出前の照合で防げます。

よくあるミス

読みにくい図面

●同じ系統なのに線種が場所によって違う

●文字が配管に重なって読めない

●凡例にない記号を使っている

●現場で測れない位置から寸法を入れている

読みやすい図面

●系統ごとに線種・色が統一されている

●文字は空いている場所に引出線で配置

●使った記号はすべて凡例に載っている

●寸法は通り芯・壁など測れる基準から

この回のまとめチェック
現場の表記ルールを確認した
よく使う記号を部品として登録している
管種・管径・高さ・勾配の記入漏れがない
文字が線と重なっていない
寸法は現場で測れる基準から入っている
使った記号がすべて凡例にある
社員
ルールがそろっているだけで、ぐっと読みやすくなりますね。
前田
前田
次回は基礎編の最後、総合図の見方だよ!

まとめ

記号・線種・文字のルールは、図面を「誰が見ても同じように読める」状態にするためのものです。次回は、基礎編の最後として「総合図の見方と施工図との関係」を解説します。

前田 遼佑

この記事を書いた人

前田 遼佑株式会社ぜんりょう設備企画 代表取締役

1級管工事施工管理技士

サブコンで施工管理に携わり、現場代理人として現場を担当。現場で「納まっていない図面」に苦労した経験から、2023年に独立し、同年5月に株式会社ぜんりょう設備企画を設立。施工管理の目線を活かし、空調衛生設備の設計図・施工図・BIMモデルの作成を手がけている。

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株式会社ぜんりょう設備企画は、大阪を拠点に、空調衛生設備の設計図・施工図・BIMモデル作成を一気通貫で手がけています。「現場に出る前」に納まりの問題解決を目指します。

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